DNSサーバーの役割と仕組みとは?インターネットの「電話帳」をわかりやすく解説
スマホやパソコンでWebサイトを見る時、私たちは当たり前のように「google.com」や「yahoo.co.jp」といった文字を入力しています。
しかし、以前の記事でも触れたように、コンピュータ同士は文字の書かれた看板(ドメイン)を直接読むことができません。「192.168.1.100」のような数字の羅列である「IPアドレス(住所)」を使って通信しています。
この「人間が使いやすい文字」と「機械が通信するための数字」の間に入り、スムーズに通訳をしてくれるのが今回解説する「DNSサーバー」です。
インターネットという巨大な街で絶対に迷子にならないための、非常に重要な仕組みを紐解いていきましょう。
DNSサーバーとは?インターネット上の「巨大な電話帳」
DNS(Domain Name System)サーバーの役割を一言で表すと、インターネット上の「電話帳」または「総合案内所」です。
現実世界の電話帳を思い浮かべてみてください。
友達の「電話番号(数字)」をすべて暗記するのは不可能なので、スマートフォンには「名前(文字)」で登録していますよね。電話をかける時は「山田太郎」という名前をタップすれば、スマホが裏側で自動的に「090-XXXX-XXXX」という番号に変換して発信してくれます。
これと全く同じことをインターネット上で世界規模で行っているのがDNSサーバーです。
- 人間の希望:「『infosugars.com』という名前のサイトに行きたい」
- DNSサーバーの仕事:「手元の電話帳(リスト)を検索します。…ありました!その名前のサイトの実際の住所(IPアドレス)は『192.0.2.1』ですよ」と教えてあげる。
この案内があるおかげで、私たちは複雑な数字を暗記することなく、好きなWebサイトにすぐアクセスできるのです。
Webサイトが表示されるまでの「問い合わせ」リレー
では、実際にあなたがブラウザでURLを入力してからサイトが表示されるまで、DNSサーバーがどのように動いているのか、その裏側のリレーを見てみましょう。
- ユーザーの入力あなたがブラウザに「infosugars.com」と入力します。
- 近所の案内所(キャッシュDNSサーバー)へ質問あなたのパソコンは、まず契約しているプロバイダ(インターネット回線業者)が用意している近所のDNSサーバーに「このドメインのIPアドレスを知っていますか?」と質問します。
- 案内所同士のバケツリレーもし近所の案内所が答えを知らなければ、「ちょっと本部に聞いてみます」と、さらに上位の権威あるDNSサーバー(ルートサーバーなど)へ順番に問い合わせを行います。
- IPアドレスの発見と返答「infosugars.comのIPアドレスは192.0.2.1です」という正解を見つけ出し、あなたのパソコンに教えます。
- Webサーバーへの接続パソコンがそのIPアドレス(数字の住所)に向かって一直線にアクセスし、無事にWebサイトの画面が表示されます。
私たちが「検索ボタン」を押してから画面が表示されるまでのわずか数秒(あるいは数ミリ秒)の間に、世界中のDNSサーバーが連携してこのような確認作業を猛スピードで行っています。
ブログ運営で必須になる「ネームサーバーの設定」とは?
「仕組みはなんとなく分かったけれど、結局自分がサーバーをいじる時にどう関係してくるの?」と思うかもしれません。
実は、WordPressなどで自分のブログを立ち上げる時、このDNSの仕組みを自分で設定する場面が必ずやってきます。それが「ネームサーバーの変更(DNS設定)」です。
「お名前.com」などで自分だけの看板(独自ドメイン)を買い、「エックスサーバー」などの土地(レンタルサーバー)を借りたとします。この2つは最初はバラバラの存在です。
そこで、あなたがインターネットの電話帳(DNSサーバー)に対して、「私が買った『◯◯.com』というドメインは、このレンタルサーバーのIPアドレスに繋いでくださいね!」と登録・申請する作業が必要になります。
この紐付け作業を行って初めて、世界中の人があなたの独自ドメインでブログにアクセスできるようになるのです。
まとめ:DNSがなければインターネットは成り立たない
普段は全く意識することがありませんが、DNSサーバーはインターネットを使いやすくするための最大の功労者です。
- 人間が使う「ドメイン(名前)」と、機械が使う「IPアドレス(数字)」を変換する電話帳である。
- 世界中のDNSサーバーが協力して、一瞬でサイトの住所を探し出している。
- 自分でサイトを作る時は、ドメインとサーバーを紐付ける「ネームサーバー設定」が必要になる。
次に「ネームサーバーの設定」という言葉を見た時は、「ああ、電話帳に自分の新しいサイトの住所を登録しているんだな」とイメージしてみてください。設定作業の意味がハッキリと理解できるはずです。
Q. ドメインとサーバーを紐付けたのに、すぐサイトが表示されません。
A. 「DNSの浸透(プロパゲーション)」と呼ばれる現象です。あなたが新しい電話帳のデータを登録しても、それが世界中にあるすべての「近所の案内所(DNSサーバー)」に伝わって情報が更新されるまでには、数時間から最大で48時間程度かかることがあります。設定が間違っていなければ、焦らずに待つのが一番の解決策です。
Q. 「8.8.8.8」という数字を見たことがあるのですが、これもDNSですか?
A. はい、正解です。これはGoogleが世界中の人に向けて無料で提供している「Google Public DNS」という非常に高速な案内所のIPアドレスです。インターネットの通信が不安定な時に、パソコンの設定でこの「8.8.8.8」を使うように指定すると、通信が改善することがあります。
